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メラメラ女子のブログ

【読書感想】火花を読んでみた。

 

たっぷりと雨が降っており、出かけようかと思っていた私の足をスマートに止めた。

そんな日はやはり読書でしょ、というザ・ありがちな理由を引っさげていつもと特に変わらない土曜日を過ごしましたとさ。

 

というわけで今日は「火花」です。

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西さんの「サラバ!」を読んだ後だからか、これも又吉さんのことが書かれているのかと思い、チリチリと胸が痛んだ。

別に悲しいストーリーではないのだけれど。それに芸人の話だったからきっとすごく共感できる話じゃないと思っていたのだけれど、まんまと期待を裏切られた。

芸人道の辛さとか下積み時代の苦労話なんていうのは、テレビで活躍されている芸人さんたちが自分語りコーナーで言ってらっしゃるのを聞いたことがあったので、既視感というかデジャブというか、どこか聞いたことがあるなって感じでそこは期待通りだった。

 

そんな感じで油断して読み進めていたら、胸を撃ち抜かれるわけで。

”芸人の話”とかそんな単純なものではなく、人生と生き方とか、現代の価値観の中で生きる生き辛さ、本当疲れるけど舞台で光を浴びる瞬間というのが誰しもあって、そんな一瞬のために全てを捧げて生きている。バランス取った生き方もあるけど、そんなの出来なくて。

不器用に、でも自分の人生を大切に生きてる人々が書かれている。

神谷さんが破天荒で繊細で、そして言葉の使い方とかチョイスとか、知性に溢れていて色男すぎた。でもぶっ飛んでいるからトントンになってしまっていて、悲しいかな、良い意味でも悪い意味でもバランスのとれ具合がいびつでなお愛おしいなって思いました。

 

又吉さんにやられる。ぐっとくる。

こんなこと考えている人なんて、人は見た目ではないのだ。

もっと私も自分の頭で考えて、自分の言葉を発言できる人間になる。