【挫折本】途中で読むの諦めた本。
"人生は出会いと、そして選択で決まる。"
たぶんどっかの偉人がこういうことを言っていたと思う。尚誰かは不明。
平均よりちょっと多目に本は読んできた方だと個人的に自負しているが、いつもいつも自分とかっちり波長や感覚が合う本と巡り逢うわけではない。
それに自分と合う本=良書という捉え方もなんか違う。心乱されたとしても自分に大きな影響を与えた本がきっと良書というべきなのだろう。
したがって、私が今回ご紹介する本も決して悪書とかいうわけではなく、ただ私個人が色々のっぴきならない理由で読むのをやめただけなので、そういうことでよろしく。
挫折本映えある第一番を飾るのは、なんと、あの夢野久作。
「瓶詰めの地獄」だ。
この本を買ったのは忘れもしない、20歳の誕生日に自分で自分に贈った。夢野久作というと「ドグラ・マグラ」の方が有名かと思うのだが、私も本当はドグラ・マグラを買いたかったのだがシンプルに書店になかった。
でもどうしても夢野久作の本を買いたかった私は、角川文庫のおしゃんなカバーシリーズの中に夢野久作の作品が陳列されているのを奇跡的に発見した。
それが「瓶詰めの地獄」だ。
あれから何年も経ったが恐ろしいことに108ページまでしか読めていない、およそ半分くらいといったところだろうか。
おまけに108ページまでは確実に読んでいるのに、内容は一つも覚えていない。
こんなにドラマチックな出逢いをしていたとしても相性が良くないと疎遠になるのだ。まるで人間関係みたい。
そういえば森博嗣大先生が作品の中で「会いたいか会いたくないか、それが距離を決める」と書いていた。人間関係の近さに「会いたい」という尺度が用いられるなら、「読みたいか、読みたくないか」がその本を読む速度が決まるのだろうななんて思ってみたりした。
お願いします、誰か読んで感想を聞かして下さい。