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メラメラ女子のブログ

【堕落論】読んだことないけど坂口安吾の本の感想書いてみた。

 

勘違いしないで欲しい、私は堕落論を読んでいないんだ。

一行目に「醜=しこ」という振り仮名がついていてもう挫折御免、早々白旗を上げた。

しかし勇気を出して中をぱらっと見るに戦争について触れられている様子。

戦争を全く知らない私からすると数ページでも戦争というテーマで文書を書けるというのはそれだけで尊敬に値する行為なのだが積極的に読みたい訳ではない。

はだしのゲンとか見たくない派に所属しつつも怖いもの見たさについ見てしまう。

一番厄介で中途半端な野次馬根性丸出しミーハーの典型例だ。

 

しかしそんなどうしようもないミーハーは引き続き感想文を書こうと強行する。

読んだことのない本で読書感想文を書くためのとある画期的な方法がある。

それはAmazonのレビューを読むことだ。

賛否両論が色とりどりあり、様々な角度からのご意見があっちからこっちから寄せられていてレビューを読むだけであたかもその作品を読んだかの気分を味わえる。そんな多様性溢れる意見を参考にし、自分なりの言葉と文書に変換することで読書感想文をこしらえる、そういう手筈だ。

 

しかしいざ堕落論のレビューを見てみると、皆様びっくりするほど「堕落論」を褒めちぎっている。

たらりと冷や汗がつたう。褒めるところがいまいちわからない。

さらにレビューを書いている人のレベルも高くて何言ってんのかわからない。特に長文のガチ勢はすごい。文書から迸るエネルギーを感じる。

レビュー読むというワクチンを施すことで坂口の文章への抗体を作り、堕落論と私の心の距離を少しでも埋めようと思ったのにその差はますます広がるばかり。ああどうしよう。

 

しかし堕落論は坂口のエッセイ的な位置づけだということがわかったしその文書から坂口という天才の息吹を感じられるということもレビューからわかった。

それだけでもわかればみんなだんだん堕落論を読みたくなってくるんだ。うん。

 

坂口らしいニヒルで少々上から目線なのだが全く筋違いではないその主張と隠しきれない知性のチラリズムがぎゅっと凝縮された一冊、日本人なら教養の一環として読むべきであるのはまごうことなき事実なので是非ご一読を。