minのmaxブログ

minのmaxブログ

メラメラ女子のブログ

連休中私はこれを読んだ。

いやはやブログをサボりすぎた。

どんな感じで書いていたのかもう忘れ腐った。はい、私です。

皆さま連休中はいかが過ごされたでしょうか。私は温泉旅行に行って来ましたよ。コロナ渦ですがそんなの関係ねぇばりにイカついその名もGO TOなんとやらというかなりナウでクレイジーな政策を打ち出すジャパンに住んでいるのだからそりゃ勿論お出掛けてしちゃったわけですよ。

ま、温泉にズブズブに入って、海の幸貪り食べて部屋で昼酒して、寝腐ってただけなんですけど。

そんな酒クズライフを少しばかり送っていたのだが、泊まった宿にささやかな図書館があり本を借りて酔っ払いながらも無事読了した。

それがこちら。

羊と鋼の森

f:id:kkminmin:20200923203554j:image

何年か前に本屋大賞を受賞した作品で、存在は結構前から私も知っていた、ってレベルで有名な本。

ピアノの調律師の話だ。

調律師とは、物凄く簡単に言うとピアノの音程を合わせる職人だ。その他にも鍵盤を押した時の押し具合を微妙に変えたり、ペダルの調節をしたりとピアノには欠かせない存在。どうも半年に1回〜1年に1回は調律した方が良いらしい。

物語の主人公は新米の調律師で、なんやかんやを経て成長していくヒューマングロウアップ系ハートウォーミング小説だ。

この小説の魅力はというと、終始「静か」なところだと思う。

比べるわけではないが、同じく本屋大賞を受賞した恩田陸さんの「蜂蜜と遠雷」はもの凄く派手で、読んでいるとどこからか音楽が流れてくるような感じがした。こちらはピアノの弾き手にフォーカスされているからか、華やかさと煌びやかさが前面にあった。

しかし「羊と鋼の森」は静がある。

基本あまりスポットの当たらない(と言っても良いのか?)調律師がフォーカスされており、ピアノに対して全く違う方向からアプローチし音楽を作り出す者をサポートしている姿が描かれている。この視点がね、面白いんだよ。

「天才」と呼ばれる人が「天才」と呼ばれる為の場を別の「天才」が作り出す。そういう天才の掛け算がさり気なく書かれていて。天才の2乗になるけど、一方の天才には「静」があるからお腹いっぱいにならない。このバランス感覚がね、きっとヒットの要因なんだと思う。

あと長すぎないところもグットなんだろうね。忙しい現代人に最適化されている気がする。少し悲しい気もするけど。

 

ほんの1.2時間で読める量なので、週末に如何ですか?