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メラメラ女子のブログ

大人にこそ読んで欲しい!『姉の結婚』を読んだので感想。

 

なぜだろう

大掃除 

したはずなのに

部屋汚い

 

どうもどうも。minです。

 

姉の結婚

という漫画をこのお正月に読み返したので感想をばつらつら書いていきます。

あ、もちろん勉強の合間ですよ。もちろんもちろん。。

 

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婚期を逃しまくった主人公、岩谷ヨリ女史がこの漫画の主人公。

彼女は大学進学を機に地元を離れて東京へと行き、卒業後も東京で司書として働くのだが、元恋人との関係に絶望したこと、東京で借りていたマンションにてボヤ騒ぎがあり、部屋が水没したことを皮切りに地元へと引き返す。

 

そんな婚期のがしまくり39歳のヨリさんに迫る美形精神科医、真木誠。

この2人がくっつくまでを描いたのが「姉の結婚」のメインストーリー。

 

この漫画の魅力は楽しい恋愛描写が一切ないところ。

びっくりするほどヨリさんが可哀想。

なんなら妹が先に結婚しちゃうし、

「自分もやっと!憧れていた結婚だ」ってなったときに必ずアクシデントに見舞われてしまい破談になるか相手と離れ離れに。

驚くほど結婚から遠い人、それが岩谷ヨリ女史。

 

まず、自分よりも下というかあきらかに不幸な人がいるとなんか安心しませんか。

「私もまぁまぁ可哀想だけど、岩谷ヨリさんよりもましかなぁ」

と確実に自分よりも下だと思う人がいると、自分の今いる現状を肯定できたりする。

悲しいかな、大人こそよく使う手法な気がする。

誰かと比べないと自分の位置がわからない。そんな中で生きているのが「大人」。

そういう感じでさみしい大人の心にヨリさんが寄り添ってくれる。(意図的なダジャレではないが我ながら上手い。)

 

そし不倫。

最終的にヨリさんと真木誠は良い感じになるのだが最初彼らは不倫という形態をとり逢瀬を重ねる。

これも昼ドラっぽくて大人受けが良いのだろう。

しかし、この2人の不倫はそこまでドロドロしていないので中途半端かなと思う。

不倫なのにドロドロしてない。

さらりとしている。

さらりとした不倫ってなんだ?これは梅酒不倫か??

さらに結構早い段階で不倫関係も解消するので「不倫していたというくだりってこの作中において必須か?」と思ってしまうレベル。

これは「う~ん」かな。

幸いにして自分の周りに不倫している人がいないからかリアルな不倫の温度感がわからん。こんなもんなのか?

ドラマで得た知識でしかないが、不倫を扱うならもっとドロドロしていて胃もたれしそうなぐらいがより受けただろう。知らんけど。

 

そしてヨリさんがけっこうめんどくさい女なんだな。

一応女であるminからしてもめんどくさいなって思う。

めんどくさそうな女子像。

・仕事ができる(できすぎる)

・隙がない

・自分では気づかないこだわりがある

自分で書いていて思ったが、「女子×仕事ができる=めんどくさい女」っていう方程式が出来上がってしまているな。。なんか辛い。

生産性という面では圧倒的に仕事ができた方が良いのに。

仕事できる女子、仕事に生きる女子ってのがもっと生きやすい日本になればいいな。

 

話をもとに戻すと、人生経験が豊富というわけでもないけどそれなりにあるから新しいことになかなか踏み込めない。

自分に対して迫ってくる良い男がいたとしてもその手をとることができない。

自分の目の前にぶら下がったチャンスを無視してしまう。未知が怖いから。

「自分の年齢が」とか「仕事が」とか「家族が」とかに徹底的に縛られまくっている。

 

女子というのはまったく自分らしく生きるのが大変だ。

読んでいるとちょっとへこむ。

だってヨリさんってまんま今を生きる女子の典型的な気がするから。

もちろんみんながみんなヨリさんみたいだというわけではなく。

ただみんな心のどこかにヨリさんを持って生きている気がする。

だから彼女の生き方やチョイスに対して大きく反対もすることも肯定することもできない。

 

こうして最後まで徹底的にヨリさんがボロボロになるわけだが、そこかしこで救いはあるわけで。それがやはり沁みる。

妹、親、中学時代の旧友、そしてまったく知らない通りすがりの地元民。

そういった小さくとも確実に自分の身の回りに存在する「救い」というものには敏感であった方が良いということをヨリさんが反面教師的に教えてくれている。

 

この作品は圧倒的に胸キュンとかときめく瞬間が少ない。

にも拘わらず巻数は若干多い。(全8巻)

バランス、という点でちょっと考えこんでしまうがもヨリさんの不器用さ、めんどくささが愛おしいだこれが。

この一言につきる。

 

最近魅力的だけどちょっと影のある人間が足りないな。という人に是非お勧めした一作。

以上「姉の結婚」でした。