挫折を乗り越えて。『教団X』を読んだ感想!!
やっとこさ。『教団X』を読了しました。
『アメトーーク』の読書芸人ver. でも紹介されていたので、何年か前にものすごく話題になりましたよね。
私はこの本を文庫落ちしてから買ったので、割と最近入手したと言って良いでしょう。
と言っても1年前くらいから手元にはあったのですが。
時差がある理由としては、一度挫折しているからなんですよね。。
挫折した理由や、今回改めて読んでみての感想を書いていきたいと思います。
※ネタバレありです!!最後のは落ちは書きませんが!
・挫折した理由
とにかく長い !
500P越えなので単純に時間かかります。
しかしぐいぐい引き込まれる内容ではあります。ちっとも進みませんがww
ちと小難しいことが書いてある、部分が多々ある。
この小説には登場人物の講演の内容が書かれているページが結構あります。
その内容が例えば原子のこととか、脳のことなんですけど。
それがまぁ難しい。簡単に完結に書かれていると思うんですけどね。私の興味がなさすぎるのか、少々辛かった部分ではあります。
勿論、この講演も段階を経て最終的な結論に至るので読み飛ばすことなく根気強く読むことをおすすめします。
過激な描写が結構ある
ダイレクトにいうとエロい!
宗教団体がこんなことするんだ。。と思うくらいです。
本当に実在するものをモデルにしているのかはわかりませんが、これだけでも視野が広くなったな、自分の見ている世界はその側面でしかないのだなという気になります。
この過激描写は賛否あったみたいですね。純文学という枠だからでしょうか。。?
これは挫折の直接的な理由ではありませが、ただ「すっげぇ」とは思いました。笑
・感想
先述したように、視野が広がる小説でした。
日本は宗教に馴染みのない国、国境はない!と言っておきながらも、内閣総理大臣が靖国を参拝したり。ちぐはぐなのにその違和感をあまりにも国民が許容しているなって感じたり。それが異国からしたらおかしなことに見えていたり。。
読んでいると新たな思考があちこちで生まれました。賢くなった気分。
また、人を惹きつける人、いわゆるカリスマと呼ばれる人種には共通して特徴がある。それは声、話し方、オーラだなと思いました。
人間なので特別な能力があるわけではないのですが、これらを駆使すると人を使える人間になるんだなぁなんて思ったり。
歴史的に見てもそうですよね。そういう人が戦争を指揮したり、国を納めていたような気がします。
メソッドがぼんやりわかっても実践できる気は全くしませんが。
小説なので勿論フィクションなのですが、フィクションと言い切るほどフィクションでない気がして不思議な感覚。
他人事で終わらせられない感じがするんですよね。いや、他人事なんですけど。
それくらいリアルでものすごく現実に寄り添った話でありました。
読後の空気の重たい感じ。
ハッピーエンドではないものの、全く救いがないわけでもない。
ほのかな光というか、ぬくもりのある終わりでした。
結局現実の世界もこうだよな、そんなに大きな救いってないよなってめちゃくちゃ冷静になったりして。
非日常感満載の題材であるにも関わらず、ものすごく自分の日常、現実というものに強制的にフォーカスさせる、そんな力のある小説でした。
私的には星☆☆☆。(Max5つ)
本を読むことは嫌い!という人には全くお勧めしません!如何せん長いので。。
ファンタジー、恋愛ものには飽きた!という人はこの『教団X』を読んでより一層地に足つけてみてはいかがでしょか。