【敗戦国】第二次弁当大戦勃発
どうもどうも、やっと華金系ブロガーminです。
先月までは学生とニートの間を行ったり来たりしていたのだが、最近天晴れな社会人に戻った。
朝起きるのは苦ではないんだが、なんと言っても困るのは弁当。
そう、弁当。
私はこれまで、
料理しない、できない、作らない
この路線を頑なまでに貫いてきた。
著しく料理の才能が欠乏している私は、高校時代に私の友人に配るバレンタインのチョコを作るよう言い値で弟を買収していた。
頑なに作らなかったが「料理できないやつ」って思われるのは受け入れられなかった。今思うとなんと不自由な性格だ。
そんな私が。
今、弁当を作っている。
他でもない、自分のためだ。
『朝起きてまずケータイのアラームを切る、顔を洗ってコンタクトを入れて、まずは身支度だ。
コロナのせいで仕事中もずっとマスクを着けているのでメイクはさらに適当に。ファンデーションなんてもうどれくらいしてないだろう。
化粧をしたら髪を整える。
温めておいたヘアアイロンであっちこっち弾ける髪を熱と圧力で強制する。
ふぅ。やっと朝ご飯だ。』
ここから私と弁当と時間の仁義なき戦いが始まる。
『ふと時計を見ると、家を出るまであと30分。
朝ご飯はこれからだし、まだ着替えていない。そして弁当も。空の弁当箱が私に無言の圧力をかけてくる。
弁当箱の存在を気づかない振りして朝ご飯の準備。パンを焼かなくては。
コーヒーも淹れる。
最近母が先っちょが細く「みょん」と伸びたコーヒーを淹れる専用のやかんを買った。使い方はわからないので想像力を駆使して勝手に使う。
うん、このやかんでいれたインスタントコーヒーはいつもより旨い気がする。
そんなレベルの高い朝ご飯を食していたら時間は見事に過ぎ去った。
やばい、あと15分で家をでなくては。
弁当は?
空の弁当箱と再び対峙する。
「箱におかずを詰めろ」と睨んでくる。
しかし私の体は固まったまま動かない。
もう時間が、フライパンに油をしく時間さえ惜しいのだ。
どうしようどうしようどうしよう。
ガーガーガーガーガーガーガーガー
チン!
600Wで3分半。
プロ顔負けの炒飯が私の目の前に、ほっかほかでやってきた。
あぁ、よかった。
出来上がったばかりの炒飯をスプーンですくって弁当箱に詰める。
弁当箱も自分の業務を開始できて心なしか誇らしげ。
あぁ、よかった。
弁当箱も嬉しいそうだし、私はウルトラマンの限界活動時間くらいで今日のお昼ご飯を確保することができた。
誰も傷付かなかったハッピーハッピー。
、、、。
果たして本当にこれで良いのか?
違和感が私の心をノックする。
レンチン弁当は果たして真に私が作った弁当だと胸を張って言えるのか?
「minさん、お疲れ!お弁当なんだね。自分で作ってるの?」
「あわわわわわ、はい、一応私が作ってます。一応」
今日も私は戸惑いながら自分の弁当を作って食べる。
「レンジ回すのも立派な調理だ」と言ってのける魂の強さが欲しい。
かくしてわたくし、minとの第二次弁当大戦は幕を開けた。
入職して1週間を過ぎたが、未だに私はソーセージを焼く、意外の調理工程を行わずして弁当をこさえている。
文明の利器に乾杯。